アラフォーママの好きなものブログ

好きなものを好きなだけ披露していくブログ

読書:浅田次郎「一路」 眠るのを忘れるほど引き込まれる一冊

浅田次郎の「一路」。

 

中山道を参勤交代するというテーマがあり、それを取り巻く人間関係が、浅田次郎ならではのテクニックで書かれています。

私のこの本が好きな理由は、人情が溢れ出ている点です。「義理人情」がたっぷりと取り入れられています。現実社会で、出世の邪魔とされるものですが、武士道をベースに書かれたこの小説の中では、とても大切なものになります。

今では軽視されている祖先のルーツや、お殿様との関わりは、昔の人はプライドとして持っている物でした。職業を変えたり、引っ越ししたりすることが、どれほど大きな問題となっていたかなど、昔の人の暮らしがとても詳しく書かれています。

友人にも勧めてみたろころ、歴史について興味がなかった友人でも、すんなりと入って行ける小説だと言っていまいた。

 

峠や関所について、詳しい知識を持っている方なら、私よりも楽しめたのではないかと思います。私は、この本を読んで、中山道に興味を持ちました。

 

「一路」では、全ての関所の特徴や名物が描かれ、風景が浮かんできます。作者は何度も実際に足を運び、小説に盛り込んだそうです。本を片手に中山道めぐりを楽しむ方も多く、私もいつかやってみたいです。

この本と出合えたことで、本選びの視野が広がりました。選ぶ本のジャンルが固定されてきた方に、おすすめしたい本です。