小説感想:幸田文『きもの』
幸田文の本
幸田文の『きもの』という小説がとても好きです。
好きな理由は、昭和の人間の生き様が
描かれていておもしろいから。
他人に対する気遣いの仕方もいろんな
ところに書いていますが、小説なので
決して説教がましくありません。
ストーリーも、一人の女性の幼い頃から
結婚をするまでの話なので、するすると読めます。
生活の知恵的なことも入っていますし、
生活様式、たとえば着る物についてなど、
もう今となっては知ることのできない
昭和の当時の事がよくわかります。
幸田文本人のことを書いた物だとも
言われているようです。
もしそうであるとしたら、相当の
いろんな知識や見識のある方なんだと思います。
特に題名にあるように、着物に関しての
様々な話がとても興味深く、ためになりました。
着物に少しでも興味があれば楽しく読めます。
私がそうなのです。
そんなことだれも教えてくれないよねと
言うことが書かれているので、勉強にも
なるので、それも大きなこの本を好きな理由です。
文体も難しくなく、とても読みやすい言葉で
書かれています。
たぶん小学生でも、高学年であれば読めるのでは。
小学生にとっておもしろく感じる話かどうかは別ですが・・・
とてもおすすめなので、1度読んでみてください。