小説感想:マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」
最近読み直す機会がありました。
先に映画をビデオで見たことから、
原作を読んでみたいと思い、本を手に取りました。
文庫本で全5巻とボリュームがありますが、
グイグイ惹き付ける魅力があるので読みやすいです。
私が好きな理由は、主人公の
スカーレット・オハラは勝気で我儘ですが、
人生の困難を乗り越えていくさまは爽快だから。
10代の頃に映画を見た時に感じた印象と、
40代で本を読んだ時との印象が全く違う
のが自分でも驚きの点です。
10代の時はスカーレットの我儘さが
目立つように感じていましたが、
40代になるとたくましさに感銘を
受けるようになりました。
南北戦争を乗り越え、お嬢様がどん底の
経験を味わうも様々な問題を解決し、
経済的にのし上がっていきます。
併せて恋愛模様も描かれます。
この、経済状況の点では思い通りに
なったとしても、恋愛は思い通りに
なかなかいかないというところが
リアルで良いですね。
人生は全て思い通りにはいかず深いものなのです。
他にも多彩な脇役陣。
先に映画を見ているのでどうしても
キャストが頭に俳優が浮かんでしまう
のですが、渋くて魅力のあるレット・バトラー。
聖女のようにたおやかだけれど芯があるメラニー。
そして柔和なアシュレー。
他にも個性的な面々がスカーレットを支えます。
秋の夜長にまたじっくりと味わいたい本のひとつです。