アラフォーママの好きなものブログ

好きなものを好きなだけ披露していくブログ

「正しい恨みの晴らし方 科学で読み解くネガティブ感情」を読んでみて

生きていくために必要だから、受け入れる

 

「正しい恨みの晴らし方 科学で読み解くネガティブ感情」
作家 中野信子 澤田匡人
出版社 ポプラ社
2015年2月2日 第1刷

テレビによく出ておられる、

脳科学者の中野信子さんと

心理学者の澤田匡人さんの

共著の本です。


脳科学に興味があるので、

中野さんの本は複数読んで

いるのですが、やはり脳科学

私が文系人間だからか、

読んでいて難しいところがあります。


しかしこの本は共著なので、

心理学の面からも説明されていて、

テーマに対して二方向からアプローチ

出来るので、とても分かりやすかったです。

この本は

「怒り」や「恨み」「妬み」などに

ついて書かれています。


こういった感情を持ってしまう

自分に嫌気がさすときがあります。


しかし、それは自然であり、必要な

感情なのだと合理的に解説されています。


それだけでもずいぶん気持ちが楽になりました。

さらに、そういった感情に対して

どのように向き合うべきなのかも

示されています。


ネガティブをポジティブにとらえ

直すようなきれいごとの解決法も

もちろんありますが、それだけで

はないところも良いです。


「人の不幸を喜ぶ」とか

「復讐するドラマ(倍返しだ!など)」を

見てなんとなく気持ちをおさめるのもアリだと。


もちろん、人に迷惑が掛からない

範囲での話ですが、それを見て

スカッとする自分を許していいのだと

ホッとしました。

とはいえ、最後には究極的には

解決方法はないかもしれないと

思いました。


そういった感情は、生きていくための

適応力、防衛力として必要だからです。


必要であるから消すことは考えない

(無理)、消すことを考えなくてもいいのだ。
ただ、感情にとらわれ過ぎて悶々と生きるのはどうかと。


だったら、たとえ(上記のような)

その場しのぎの手を使ってでも

上手くつきあっていく方が良いと思います。

 

 



この本は初心者向けかもしれませんが、簡単で分かりやすく、日常的なお話でとても受け入れやすく書かれています。


単に、ネガティブをポジティブに変えるのだ!とやる気を出させる方向の本ではありません。


しかし、自分を見つめ直すヒントを与えてくれ、自分を肯定し、その結果、じわじわと前向きな気持ちになっていきました。


この本の好きな理由はそこで、そういう感触の本は非常にめずらしいのです。
読んで良かったな、出会えてよかったなと思いました。